コラム

2020/12/14

解決事例 ~マッチングアプリでの金銭トラブル~

事案の概要

マッチングアプリで知り合った男性に金銭を騙し取られてしまったが、全額の返還を受けることができた事案。

手続の流れ

 相手方の男性Yは、既婚者であるにもかかわらず、未婚者としてマッチングアプリに登録して、依頼者Xと交際するに至りました。
 また、相手方Yは、依頼者Xに対し、様々な理由を付けて、お金を貸して欲しいと申し出てきました。依頼者Xは、相手方Yの話を信じ、数回に分けて金銭を貸してあげておりました。その後も、依頼者Xと相手方Yは、交際を続けていましたが、相手方Yの態度を不審に思った依頼者Xは、探偵に依頼し、相手方Yの行動を調査していました。その結果、相手方Yが既婚者であることや、お金を借りる際に説明していた事柄が嘘であることが判明しました。
 そこで、弊所において、内容証明郵便を作成し、相手方Yに対し、貸金全額の返済を求めるとともに、貞操権を侵害されたとして慰謝料の請求、さらには探偵費用実費の請求を行いました。
 交渉の末、相手方Yは嘘を述べていたことを認め、貸金全額の返還、探偵費用全額の支払い、慰謝料200万円の支払いを内容とする和解が成立しました。

コメント

 近頃、マッチングアプリを介したトラブルが増加しています。
 本事例では、依頼者Xが探偵に依頼し、相手方Yが既婚者であるという事実を把握できていたことが大きい要因だったと思います(なお、探偵に依頼しなくても、相手方の住所氏名が分かれば、職務上請求で戸籍を取り寄せることによって、既婚者であるか否かを調べることは可能です。)。
 また、本事案のように、相手方が既婚者であるにもかかわらず、未婚者だと偽られていたがために交際をしてしまった場合、相手方の配偶者から見れば、こちらは不貞相手ということになりますので、損害賠償請求をされてしまう可能性があります。
 そこで、相手方と和解する場合は、和解書の中に、「相手方は依頼者に対し、既婚者であるにもかかわらず、未婚者であると偽って交際を行った件について真摯に謝罪する。」という謝罪文言や、「相手方は、依頼者が相手方の妻である△△から損害賠償請求された場合(以下「別件損害賠償請求事件」という。)、依頼者が同請求に対応するために支払った弁護士費用及び△△に支払うことになった損害賠償金等名目の如何を問わず別件損害賠償請求事件に関して支払った金員全額を、依頼者からの請求後10日以内に指定の銀行口座に振り込むものとする。」という確認条項を入れておけば、後の紛争の予防にもなります。

弁護士 白岩 健介

所属
大阪弁護士会
刑事弁護委員会
一般社団法人MACA信託研究会
一般社団法人スモールM&A協会
一般社団法人経営者支援ネットワーク

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