コラム

2022/04/04

秘密証書遺言とは

秘密証書遺言とは、遺言者が遺言内容を秘密にしたうえで遺言書を封じ、遺言書の存在だけを公証人に証明してもらう方式の遺言です。

秘密証書遺言の要件

秘密証書遺言の要件は、下記の4要件を満たすこととなります。

  • 遺言者が遺言を作成し、その遺言書に署名・押印すること。
  • 遺言者がその遺言を封筒に入れ、遺言で用いた印章で封印をすること。
  • 遺言者が、公証人と証人2人以上の前に封筒を提出し、自分の遺言であることと氏名住所を申述すること。
  • 公証人が、その遺言に提出した日付及び、遺言の申述(自分の遺言であること及び氏名住所)を封筒に記載し、公証人、証人、遺言作成者本人が封筒に署名押印すること。

秘密証書遺言の保管

秘密証書遺言の保管方法にルールはありません。
しかし、遺言者の死後、誰かに発見してもらわなければなりません。遺言を作ったことを相続人が知らない場合もありますし、作ったことは知っていても保管場所が分からない場合は遺言を確認することはできません。そのため、保管をどのように行うかは、慎重に検討しなければなりません。

秘密証書遺言の作成

秘密証書遺言を作成する大まかな流れは、以下のとおりです。

  1. 遺言の内容を整理
  2. 作成・署名押印
  3. 封入・封印
  4. 公証役場にて秘密証書遺言を提出および申述
  5. 封紙に署名押印

1.遺言の内容を整理

預貯金、不動産、株券等の証券、生命保険など、自分の財産を洗い出し、誰に対して、どの財産を引き継がせるかを整理します。何を誰に相続させるのか、相続人の状況を考えた上で遺言内容を考えます。
また、遺言執行者(遺言内容の実現手続をする人)を指定するか、指定するとして誰を選ぶかも考えます。

2.作成・署名押印

遺言内容が決まったら、遺言内容の原案を作成し、内容の確認を行います。確認を終えたら清書を行い、作成した日を記入し、署名押印を行います。
なお、秘密証書遺言は、手書きである必要はなく、パソコンやワープロ等の機械で作成することも可能です(ただし、遺言書本体に、遺言者自身が署名押印することが必要です。)。
押印については、実印である必要はありません。

3.封入・封印

遺言者自身が証書(遺言書本体)を封入し、遺言書本体への押印に使用したものと同一の印章を用いて封印します。
封入の方法としては、市販の封筒等を用いるのが通常ですが、特に制限はありませんので、紙で包み込む等の方法も可能です。
遺言者自らが封入するのが原則ですが、遺言者が自らの面前で第三者に封入させることも可能であると考えられています。

4.公証役場にて秘密証書遺言を提出および申述

遺言者は、公証人及び証人2人以上の前に封書を提出して、自らが遺言者である旨と遺言書本体の筆者の氏名・住所を申述します。

5.封紙に署名押印

遺言者が遺言書を封入した封書を提出すると、公証人が提出された日付と遺言者の申述を封紙に記載し、公証人、遺言者、証人がそれぞれ封紙に署名押印します。

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