コラム

2022/03/07

パパ活に関するトラブル

パパ活によるトラブルの増加

近頃、パパ活から発展する金銭その他のトラブルが増えています。
パパ活とは、一般的に、男女がデートや食事を共にして、男性が女性に対しお金を援助する関係とされています。本コラムでは、女性側が巻き込まれやすいトラブルについて説明いたします。

相手方男性が既婚者であり、その妻から慰謝料の請求をされた。

 パパ活の相手方男性が既婚者だった場合、その相手方男性と性交渉に及んでしまうと、相手方男性の妻から、不貞行為があったとして、不法行為(民法709条)に基づく損害賠償請求(慰謝料請求)をされてしまう可能性があります。
 慰謝料の金額は、性交渉に及んだ回数・期間、婚姻関係の長さ、子の有無、その後離婚したか否か等の様々な要素を総合考慮して決定されますが、30万円~300万円程度になることが多いです。
 もっとも、相手方男性が既婚者でないと信じて性交渉に及んだ場合は、不法行為の故意または過失がないとして、損害賠償責任を免れることができる場合もあります。
 しかし、証拠がなければ、このような主張が認められることは困難です。相手方男性との間のライン等のメッセージで、こちらが、相手方男性は既婚者ではないと信じており、かつそのように信じたとしてもやむを得ないと思われるようなやり取りが残っていた場合は、証拠として利用できるでしょう。

相手方男性と度々会っており、その都度お小遣いを貰っていたところ、ある日、形だけでいいから書面を書いてほしいと頼まれたため、それに従って署名したところ、その書面が借用書であり、今まで貰ったと思っていたお金を全額返すように求められた。

 相手方男性から受け取った金銭がもらったお金(贈与)であれば、返還する必要はありませんが、借りたお金であれば返還しなければなりません。
 この二つの違いは、当事者の意思によって決まりますが、後のトラブルを防ぐために、契約書や借用書といったタイトルの書面が作成されることが多いです。
 女性側は、貰ったものだと思っていても、借用書や金銭消費貸借契約書という書面に署名してしまうと、借りたお金であったと評価されてしまう可能性が高いです。ですので、相手方男性から、書面に署名するように求められても、不用意に署名することはおすすめできません。いったん、検討する旨の回答を行い、その書面を持ち帰る、写真を撮る等し、内容を弁護士に相談した上で、署名するか否かを判断した方がよいでしょう。
 もし、既にこのような書面に署名してしまい、金銭の返済を求められた場合、それがあなたの認識(あなたは貰ったお金だと思っていた)と異なるのであれば、相手方男性にお金を返したり、言い分を述べたりする前に、弁護士に相談をして対策を練った方が安全です。場合によっては、相手方男性の請求を退けることも可能です。

投資詐欺に誘い込まれていた。

 相手方男性から、「パパ活よりも稼げる方法がある」、「簡単に稼げる投資がある」等と言って、投資の勧誘がなされるケースが増加しています。
 投資詐欺は、最初の数回は、配当金という名目で金銭が交付されるものの、その後は、連絡がつかなくなってしまったり、言い訳を述べられて逃げられるケースが大半です。
 まずは、安易な投資や出資を行わないことが一番ですが、仮にこのような名目で金銭を交付してしまった場合、そのような投資の話がそもそも嘘の内容であれば、相手方男性に対して、交付した金銭の返還や損害賠償を請求できる余地があります。
 なお、相手方男性に対して金銭の返還請求や損害賠償請求を行うにあたっては、相手方男性の氏名、住所が把握できていなければ、手続をとることが難しいです。
 相手方男性の住所・氏名がわかる客観的な資料が取得できればよいですが、そこまでは難しいとしても、相手方男性の電話番号が分かれば、弁護士会の照会制度を利用して、携帯電話の契約者情報が判明することもあります。

    

まとめ

 このように、パパ活は、犯罪や金銭トラブルに巻き込まれるリスクが高い行為です。本コラムは、決してパパ活を推奨するものではありませんが、万が一、以上のようなトラブルに巻き込まれてしまった場合には、早期に弁護士に相談することによって、解決できる場合もございます。まずはご相談ください。

弁護士 白岩 健介

所属
大阪弁護士会
刑事弁護委員会
一般社団法人MACA信託研究会
一般社団法人スモールM&A協会
一般社団法人経営者支援ネットワーク

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