コラム

2021/03/25

相談事例 ~婚約破棄による損害賠償請求~

相談の概要

 相談者Xは、数年交際をしたYからプロポーズを受け、Yと婚約しました。
 婚約が成立した後、相談者Xは、Yと結納を行い、職場の上司、同僚にも婚約を報告し、結婚式場の予約も行い、さらには、新居のマンションの賃貸借契約も済ませておりました。
 しかし、相談者XとYは、婚約中に、Yが女性と2人で食事にいくなどしていたことから喧嘩になってしまいました。そうしたところ、険悪な雰囲気になってしまったからか、相談者Xは、突然、Yから、結婚できないと告げられてしまったのです。
 その後、相談者X、Y双方の両親も含めて話し合いをしましたが、やはりYの意向は変わらず、結婚はできないということでした。
 Yとの婚約が解消されたことにより、相談者Xは、結婚式場のキャンセル料を支払い、また新居となる予定であったマンションの違約金を支払うこととなりました。
 また、相談者Xは、Yとの結婚の話がなくなってしまい、精神的な苦痛を感じています。
 相談者Xは、Yに対して、相談者Xが負担したキャンセル料、違約金等の費用はもちろんのこと、慰謝料も支払ってもらいたいと考えています。

弁護士の回答

 ご相談の内容からすると、結納を行い、結婚式場の予約もされ、新居のマンションの賃貸借契約もされていたということですので、相談者XとYとの間で婚約が成立していたことは、問題なく認められそうです。
 また、喧嘩がきっかけとなり、険悪な雰囲気になってしまったことが理由とのことですので、Yが婚約を破棄する正当な理由も存在しないと思われます。
 そのため、相談者XのYに対する婚約破棄を理由とした損害賠償が認められると考えます。
 相談者Xは、婚約破棄が原因となり、結婚式場のキャンセル料や賃貸マンションの違約金を支払うなどの損害が生じたとのことですが、これらの損害は、婚約破棄との間に相当因果関係があると考えられますので、Aへの請求が認められる可能性が高いでしょう。
 なお、慰謝料については、個別の事情に応じて、50万~300万円程度になる場合が多いようです。

弁護士 田中 彩

所属
大阪弁護士会

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